モザイクやぼかし 多すぎないか 耕論(Opinion)朝日新聞
7月26日の記事、論者3名、聞き手,刀祢館正明を読んで。2名の論者は否定的な常識論であるのに対し、毎日放送のディレクター里見繁氏は、云い訳的事例を出しての肯定論に終始しているように見られる。賛否両論を載せなければならないので肯定論者の記名記事を書いてくれる人を探したかも知れないが。いまさらながらマスメディアの責任と知性の低さを実感した。
私は、このような事態に関し、2003年、「NHKニュースの中での証言者の取り扱いについてと題し」コールセンター宛てに質問メールを出した。 内容は、「2月1日19時のニュースにおける東大医学部の研究費不正経理実情解説の中で大学院生の顔が見えない映像で、しかも醜悪な音声に変換した場面がありました、このことについて質問します」と前置きして質問状を3月1日に送りました、質問内容は回答しやすい様箇条書きにしました。要点は、証言者が特定できないように加工した画像と音声がニュースの情報として何の意味があるかというものでした。
この質問の回答を郵送で3月10日に受け取りました。私の質問項目には直接答えず、大学院生が不利益を被らないように配慮した、こういったインタービューも意義がある、と云った一方的な主張だけのものでした。ただ一つ具体的な回答は、私が「外国のニュースメディアではモザイクがかかった証言場面を見たことがない」と書いたのに対し、NHKでは「インタビューの人の顔にモザイクをかけたことはありません」こんなくだらない言葉尻を取り上げてさも私の誤りのように指摘する。首から上を画面からはずすのとモザイクをかけるのと本質的にどこが違うのか、あまりにも認識力の欠如に驚いた。おまけにこの手紙文書は白紙にプリントされ、文末にNHK視聴者コールセンターの記入はあったが、文責者の名前も署名もありません。もちろん、NHKの業務としての手紙の認識があれば、NHK公認のレターペーパーにプリントされ筆者の署名があるのが手紙の常識と思うがどうだろう。私のメールアドレスを書かせながら何のためにメールではなく郵送にしたのだろう、筆者の署名があるならば理由が分かるが、公人としての常識がないとしか云いようがない。以上の欠陥を指摘をしてコールセンターに再度メールを送ってからは以後、私の投書は完全に無視されました。
2004年3月にあるドキュメンタリー番組宛てに同様の趣旨の意見を再度送ったところ、番組担当者から電話で質問の内容には触れず、「意義がるから放映した」と云う主張だけのものでした。この時もやはり「BBCやアメリカのメジャーの放送で見たことがない」と書いたのに対し自分は見たことがあるという、絶対に無いかどうかを議論しているのでなく私の実感を添えただけなのに、ことさらにこのところだけ取り上げ反論する動機が理解できない。外国に事例があれば良いと云う認識だろうか、また、電話で言ってくるのも記録を残さないためだろうか。
以後、6年余り経ってやっとこの問題が認識され始めたと云うのだろうかのだろうか。改めて2004年最後に送った質問の文章を下記にコピーしよう。
NHK総合に送った意見 2004/3/8
「報道番組における覆面証言の意義について
事件や反社会行為などを報道する番組で、証言者の顔や声ばかりでなく背景の映像まで特定できないような場面が多用されているように思います。公共放送であるNHKでは、番組編成にあたり、このような映像を送り出す場合、放映する社会的意義を十分討議検討し作成されていると思いますが、このような場面の編成をするにあたり、一般的な基本理念と倫理規定を、視聴者に分かるよう公示してください。すでに公表されていればその入手方法をお知らせください。
私には、上記のような何も特定できない画像が、報道の内容の信憑性を増すのにどのような効果を与えるのかを疑問に思う場面が多々あることを禁じ得ません。成熟した社会では、意見を表明したり、証言をする場合、発言者の顔が見え、どういう立場で発言するのかを明らかにしたもののみを公表するのが社会倫理であると思います。覆面の発言が安易に取り上げられるような風潮を、社会に作り出すことの方が恐ろしいと思います。BBCやアメリカのメジャーの放送でこのような画像を見たことがありません。
最近、内部告発による組織社会の反社会犯罪が暴かれていますが。いずれもメディアでは告発者の身元が分からない様にばかり気をとられているようですが、当該組織の内部では告発内容から告発者のあたりが付き、告発者が組織から不利な待遇を強いられている事実も報道されています。社会的に正しい告発に対しては、あえてメディアが告発者の行為を評価し、名前を公表してその個人が理不尽な扱いを受けないよう監視するのが人権を守る上で重要な役目ではないでしょうか。私は同様の趣旨の投書を過去1年程の間に2度行い、今回が3回目ですがほとんど無視されています。氏名住所を明らかにすることを義務付ての上の投書です、無応答は理解できません。」
この意見も無視され無応答でした。