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なぜ渡航歴のない人から新型インフルエンザを発見できたか

2009/05/19

日経メディカルオンラインの(5月17日:私の視点)大曲貴夫氏(感染症科)の記事を読んで。

印象に残ったのは 「ひと言でいえば、現場の医師の感覚はやはりするどい、と云うことだろう」という書き出しの言葉である。

クリニックの医師が見た高校生はA型陽性だった。今、日本で流行しているインフルエンザはB型で、A型は流行していない。医師は、この地域の高校生の間にインフルエンザの症状が増えているとの情報と合わせて「異常である」との感覚を持って、検体を公的機関に送ったと云う。

ただし、日本のPCR検査に該当する症例定義では、海外渡航歴があることを前提としているということが付け加えられている。

以上がこの記事の概要だが、もしこのクリニックの医師が、現在日本で蔓延している ”思考力の欠如したマニュアル人間”で、機械的に厚生労働省の指示通りに処理していれば、また公的検査機関が、渡航歴が無いと云うことで検査を拒否していたらもっと大きな流行になっていたかもしれない。また、検査の結果新型インフルエンザは陰性と判定されていたら、システムを混乱させたとしてこの医師は非難されていたかもしれない。

このことからも、最も大切なのは、インターネットの利用などにより、生の情報交換が医師や医療機関の間で密接に行われ、そのデータによる判断は現場の医師の裁量に任されるべきで、土日休業状態の監督官庁の管理職の決裁や、政治家の過剰介入は事態を遅らせるだけだと云うことを証明している実例のように思う。

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