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自転車交通の安全性

2009/02/10
デンマーク自転車交通

 

自転車交通は都市交通の渋滞緩和や大気汚染防止、道路空間の利用効率など短距離交通、特に通勤の移動には理想的な交通機関と云われているが、一番のリスクは交通事故に遭遇する恐れである。自転車交通のためにインフラを整備して積極的に自転車交通を進めているオランダとそれ以外の国との自転車交通の安全度を調べた見た。残念ながら日本のデータは得られていない。

 

 

                                                        自転車道が整備されたデンマークコペンハーゲン市内

                                                                                        2002年7月撮影

自転車の死亡事故国際比較

右のグラフは死亡事故の国際比較のために描いたたものであるが、国によって交通様式や道路のインフラが大きく異なり、このような条件の違うものを比較するのはよほど注意しても、一方的な解釈になりかねない。

先ず、基本的な違いとして、平均一日当たり、一人がどれほど自転車で交通しているかの値を青色で示した。オランダ・デンマークが他の国に比べ際立って長距離であることが分かる。

走行距離一億キロメートル当たりの死亡数に換算したものが赤色である。黄緑色は参考のために自動車の死亡率を同様の基準に直して加えたものである。

これで見ると、オランダ・デンマーク・スウェーデンに比べそれ以外の国では、自転車の利用距離が少ないのにもかかわらず距離当たりの死亡率が非常に高いことが分かる。自動車事故についてはこれら北西ヨーロッパではほぼ変わりない。

オランダは他の交通と分離した自転車道を設け、自転車交通のための道路のインフラを積極的に進めている(1)。このようなことが効果を上げていると思われる。自動車交通と比べることは、交通目的が違いすぎるので比較にはなりにくいが、高速道路以外の地方道路では、ここに示した事故率より多めであるが一部の国しか表示されていないので用いなかった。

イタリア・イギリスは自転車利用が少ないのにもかかわらず、死亡率が高いが、私のこれらの国での運転経験からうなずける結果である。イタリアの道路構造はこれらの国の間では最も日本に近いような感じである。このことから、自転車交通を奨励するなら、自転車のためのインフラを合理的に進めることなしに、交通弱者保護のお題目と、自転車や歩行者と事故に遭遇した自動車運転手だけを重罪にするだけでは、かえって危険を増すであろうことを示している。

(1)Selected Bicycle Promotion Initiative Around the World   http://www.ibike.org/library/statistics-data.htm

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