高齢化に関する国際行動計画の勧告と恥ずかしい日本の現状
論点4:高齢者のイメージ
112. 高齢化を前向きに考えることは、「高齢化に関する国際行動計画2002」の重要な側面の一つである。人生経験に基づく権威、知恵、尊厳及び節度は、歴史的に見て、高齢者に対する尊敬の源泉となるものであった。一部の社会では、このような価値は無視されていることが多い。そして高齢者は、医療その他のサービスの必要性が高まるために国の経済力を弱めていると見なされることが極めて多い。健康な状態で高齢期を迎えることは高齢者にとってはますます重要になっているが、国民が医療、年金及びその他のサービスの規模とコストに大きな関心を持っているために、高齢化には負のイメージが伴うこともある。高齢者を、貴重な貢献を行うことができる、魅力的で、多様で、創造力のある個人と見なすことは、一般国民からも受け入れられるべきである。高齢の女性は、特に誤解や否定的な固定観念の対象となりやすい。高齢の女性は、その貢献、能力、知恵及び人間性を踏まえて評価されるのではなく、弱くて、自立性がない存在として評価されることが多い。このため、地域や国のレベルでも、排他的な慣行が強まっている。
113. 目標1:高齢者の権威、知恵、生産性及びその他の重要な貢献に対する一般認識の高揚
行動
(a) 各個人及び国民全体が、高齢者の過去と現在の貢献を認識し、偏見や社会通念と闘い、高齢者を尊敬、感謝、尊厳及び思いやりを持って遇する責任があるとする政策的枠組みを策定し、これを広い範囲で推進する。
(b) マスメディアに対して、障害を抱えている高齢者を始め、高齢の女性と男性の知恵、能力、貢献、勇気及び機知を強調することによって、これら高齢者のイメージを改善することを奨励する。
(c) 教育者に対し、高齢者を始めあらゆる年齢層の人々が行ってきた貢献を認識し、これを授業の中で取り上げることを奨励する。
(d) メディアに対し、固定観念を繰り返すことを止め、人類が大きな多様性を持つものであることを示すことを奨励する。
(e) メディアは変革の先駆者であり、農村地域などの開発戦略の中での高齢者の役割を強化することができるということを認識する。
(f) 高齢の女性と男性がそれぞれの活動や懸念をメディアを通じて公表することを促進する。
(g) メディア及び民間・公共部門に対し、職場での年齢による差別を排除し高齢者に関する前向きのイメージを強調することを奨励する。
(h) 高齢の女性による貢献についての前向きのイメージを強調し、これらの女性の自尊心を高める。
上記の文章は、日本、東洋、欧米 どの文化からの発想で書かれだものだろうか。残念ながら、「高齢化に関するマドリッド国際行動計画2002」によるものである。
http://www8.cao.go.jp/kourei/program/madrid2002/plan2002.html#03
この翻訳文は、 共生社会生活統括官 「高齢社会対策」 と題した日本政府のwebから引用したものである。
これを見ると、現在の日本政府の政策の現状が、5年前に見通され警告されていたようで恥ずかしい。日本の担当大臣をはじめ、政策発案担当の官僚は、本来東洋の美徳であった倫理観や思慮深さを失い、欧米から再教育を受けなければどうしようもなくなった感がある。