Carbon Footprint
”二酸化炭素の足跡” としてイギリスを中心にヨーロッパでは、生活に伴う二酸化炭素の放出量を科学的に推定する研究が進み、各種発表されている。
最近改訂された Carbon Footprint Calculator (1) を用いて昨年一年間自宅で使用したエネルギー相当の一人当たりに換算したCO2放出量を推定してみた。
| 用途分類 | 種類 | 数量 | CO2 トン | |
| 住居関連 | 電力 | 30000kw/h | 3.2 | |
| 灯油 | 750 l | 0.5 | ||
| 国際線 | 航空 | NGO-JFK往復 | 2.5 | |
| 車 ガソリン | 10km/l | 11000 km | 2.5 | |
| 公共交通 | 列車、バス | 3600 km | 0.3 |
| 生活関連 | 食糧 | 輸入食糧含む | 3.0 | |
| 衣料、家具 | 輸入品等 | 3.0 | ||
| 合計 | 15.0 |
となった。上の表では昨年は名古屋ーニューヨーク 1往復の旅行の分を含めているが、海外渡航の長距離航空交通を除いた場合の総放出量の国際比較をしてみると
| 自宅 | 日本 | アメリカ 先進工業国 | |
| 総放出量 | 12.5 | 9.8 | 20.4 11.0 単位トン |
これで見ると、自宅の使用量は、先進工業国よりわずか多いが、これは冷暖房をすべて電力で行っているのが原因している。アメリカは放出量がだんとつに多いが、自動車の使用量が多いのと、電力を火力発電に頼っている割合が高いのでこのような結果になるようだ。アメリカでも、ワシントン州やニューヨーク州のように水力発電の割合が多い地域では、電力によるCO2発生が少ないので、空調や調理、温水などの設備に利用できる。日本の放出量は計算基準をヨーロッパの場合とほぼ同じレベルで推定されているが、食糧関係では、日本の場合世界標準よりかなりCO2放出量が大きいと思われるが十分考慮されていないように思われる。
上の結果からは、日本は省エネ国と見られるが、先進工業国に比べて、住居の環境が悪くても我慢していることによるもので、食糧輸入に伴うCO2放出量が多く、一方アメリカは食糧輸出国で、食糧に関するCO2トレードを言い出されると日本は省エネ国と言っていられなくなる恐れがある。
地域で生産する季節食品を極力摂り、食糧や衣料の輸入を極力避ける生活の場合の計算をしてみると、CO2放出量を3トンほど減らすことが出来ると云う極端な試算も出来、個人総放出量を10%~20%減らすことが可能のようだ(2)。食料品の輸送も含めたCO2収支が国際的に問題になると、農業構造を変えないと日本はCO2放出基準を守れなくなるだろう。今年の環境サミットあたりでこのような議論が出てくる気がする。日本政府は準備ができているだろうか。