終末期ガイドライン
2007/02/16
日本救急医学会から 「救急医療における終末期医療のあり方に関する特別委員会」がまとめたガイドラインが発表された。
これは、〔終末の定義〕と〔治療中止について患者家族の意思の確認方法〕の2部からなっている。
終末の定義については専門的知識と経験を待つ学会に任す他はない。
治療中止について患者家族の意思の確認方法
終末期に近づいた時どんな医療を望むか。患者側からの不安を考えてみよう。〔 〕内はガイドラインの文章の抜粋。
〔患者のリビングウィルなど有効な事前指示が存在し・・・〕
〔患者の意思が不明の場合・・・・〕
医学知識の乏しい患者が、医療上有効で明確な終末医療指示を示すことは多くの場合困難である。
そのためには、医療側から、明確な意思表示のための書式、または、意思表現方法のマニュアルを示すことが必要であろう。
高齢者や、回復困難な病気で長期の療養経て、患者自身が終末期医療について合理的な意思を表明している場合、医療チームは、人生の終末を迎える患者本人の尊厳や希望を最優先にして守るのが義務であって、家族の同意を義務付けることは、場合によっては、患者の意思をかなえるのに困難を引き起こすことになりかねない。
家族の希望を無視することは出来ないが、これは非常に複雑な感情問題であり、たとえば、医学的に終末期の定義に適合している患者の場合、医師から延命装置について、「これを外せば10分ほどでなくなりますがどうしますか」と言った話し方をされれば、それは親族にとっては一種の脅迫にもなりかねない。家族の同意が必要かどうかを含め遺族のケアアーについての検討が必要に思う。
延命治療を中止する場合には。
○ 患者が医学的に有効な終末医療指示書を持っている場合には、医療チームの判断でおこなう。
○ 明確な患者の意思表示がない場合、家族の同意ではなく、医療チームの医学的結論を家族に説明し、家族の医学的な状況についての理解を得たうえで、中止の決断は医療チームの判断でおこなう。
以上のような社会的合意が出来れば困難は少なくなるように思う。
終末期医療の先進国で既に実行されているこの種のマニュアルを調べてみると、延命治療の中断は患者自身の希望を適えることを最優先に、夫婦関係や親族、あるいは、主治医や、患者に関わった医療チームとは独立した機関の医学的判断によって行っているようだ。
家族に決断を求めることは、精神的な負担や、親族間の利害関係など、事後のさまざまな問題を引きおこす可能性を考慮すると避けるべきと思う。
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